2015年岡山チャレンジカップ 第5戦

山々が色鮮やかに染まった岡山国際サーキット。第4戦でチャンピオンを決めた #58 大湯都史樹不在の中で開催されたチャレンジカップ第5戦。全8台のうち、FJ1600クラスが2台エントリーしての最終戦となった。路面温度が低い中、練習走行で好調だった #2 兒島弘訓が、予選でも好タイムを連発。
最終アタックで1分37秒876という、あわやコースレコード更新かと思わせるタイムを叩きだし、ポールポジションを獲得する。今期3戦目の #1 大原佳祐は39秒169をマークし、フロントロウから挑む。第4戦から参戦している高校生ドライバー #44 小野寺匠は42秒532で3番手。その後に、#7 バイエルン松尾、#6 サンタガータ上岡、#12 千坂勉、#60 貫戸幸星、#5 小野拓哉と続いた。

11時50分からの決勝レース。ブラックアウトと同時に各マシンが一斉にスタートした。ポールの兒島がスタートを決めたのに対し、大原はスタートミスにより出遅れてしまう。兒島との接戦に持ち込みたい大原は、1周目に松尾をパスし2位に浮上。兒島を追従しようとするが、その差はすでに3秒ほど開いていた。

中盤、小野寺の左リアタイヤと松尾のフロントウイングが接触してしまうアクシデントが発生。小野寺のマシンはリタイアとなり、ここで万事休す。松尾も一旦ピットインすることになった。トップを走る兒島は、大原に15秒246の差をつけフィニッシュし、ポール トゥ ウインで初優勝を飾った。粘りの走りで #12千坂勉が表彰台をゲットしている。なお、FJ1600クラスは #60 貫戸幸星が優勝。

優勝 #2 兒島弘訓
「シグナルが消えた瞬間の反応が、今までで一番悪かったかなと感じましたが、その後のホイールスピンの量でいうと今回がベストでした。だからプラマイゼロで(笑)スタートしてからは全力でアタックしました。ただ、予選よりも路面温度が高くなっていたので2コーナーのクリップ付近で若干オーバーが激しい状態になってしまって。もうちょっとアンダー気味のセッティングにしておけば、まだタイムを上げれたのかなと思います。」

2位 #1 大原佳祐
「スタートでミスってしまいました。ホイールスピンとシフトミスが重なってしまって…。決勝前にセッティングを変えて、タイムの上がりがよかったんで、当たってる(セッティングが合ってる)方向にいってたと思います。バトルの駆け引きには自信があったので、接戦に持ち込みたかったんですが、兒島選手との差が開きすぎましたね。」

2015年オートポリス・ゴールドカップ第5戦

オートポリスシリーズもいよいよ最終戦。ランキングトップは #56 川地欽也であり、#9 佐野新世と#27中村玄がそれを覆すか、という状況である。8時50分より始まった予選はハーフウエット状態のため、各車ウエットタイヤを装着。今回、岡山シリーズチャンピオンの称号を掲げて参戦・#58大湯都史樹のみ、スリックタイヤで挑む。
ポールは「まさか自分とは思わなかったので、驚きです」と語る昨年のタイトルホルダー・#88 田崎貴英が獲得。フロントロウに #6 大塚隆一郎、そして #28 吉元陵、川地は4番手からとなった。注目の大湯は8番手から勝負をかける。

12時10分からの決勝、10台がグリッドに並んだ。雲は変わらず厚いままだが、時折晴れ間も出るほどで、路面も乾いている。好スタートを見せた田崎に続き、大塚、川地。そして大湯が一気に4位まで浮上。だが、3コーナーで田崎が単独のスピンを喫してしまい大きく後退する。変わってトップは大塚、そして川地、大湯と続く。その後、大湯が川地を交わし、オープニングは大塚、大湯、川地、吉元の順で帰ってきた。

大湯は1分59秒台を刻み、トップの大塚よりも速いペースで追随してくる。「アライメントがおかしかった」と大塚は苦戦、4周目のストレートで両者の差は0.425秒まで縮まり接近戦となるが、3コーナーで両者が接触。大塚はグラベルへ出てしまい、復帰するも後方へ沈んでしまう。ここで大湯がトップに立ち、ファステストを出しながら2位 川地との差を広げていく。7周目を終えた時点で、一旦は後退した田崎が猛プッシュをかけ、川地に0.72秒まで迫ってきた。やがて2ヘアで川地をとらえ、2位に浮上。怒涛の追い上げ劇を披露した。 川地も離されまいと必死に粘るが、順位は変わらずのまま。トップの大湯は中盤から独走状態を築き、田崎に11秒176の差をつけチェッカーをうけた。唯一、2分を切るタイムでの走行である。川地は3位表彰台とし、2015年シリーズチャンピオンを獲得した。

優勝:#58大湯都史樹
「予選のタイヤチョイスは、運が良ければ(路面状況が急激によくなったら)バーンと上がれるかと思ってメカニックさんと決めました。厳しい状況でも走れるように、ということで(苦笑)。 8番手からだったので、序盤で前に出たいと思っていたのでよかったです。あ、大塚さんとバトルしていた際、シフトミスをしてかなり焦りましたが。前回出た富士で勝てなかったので、今回は慎重になりました。目標は2位に10秒以上の差をつけて勝つことでした。それが果たせたので本当に嬉しいです。ここオートポリスはすごく楽しいコースですね。たぶん1番好きなレイアウトかもです」

2位: #88 田崎貴英
「3コーナーに入る時、ちょっと頑張り過ぎましたね〜。突っ込み過ぎて回ってしまいました。その時にスピードメーターが壊れてしまい、どれくらいのペースか分からないまま走行していたのが、かえってよかったんじゃないかな(笑) 思いのほか速いペースで走れていたみたいで(笑)」

3位: #56 川地欽也 シリーズチャンピオン獲得
「前戦のクラッシュで走行出来ないまま、今回いきなり予選から挑んだレースでした。オープニングで目の前の田崎さんが回っちゃって…なんとか避けたけど、大湯君が迫ってきて抜かれちゃいました。このまま完走したらタイトルは獲れるけど、終盤に田崎さんから抜かれた後“どうせなら、やっぱり勝ちたい! と思いましたが、姿は見えるもリアがきつくて、これ以上は無理でしたね」

【今年を振り返って】
「自分の力でとったわけではない…という感じでしょうか。第2戦までは吉田(宣弘)君がいたから、そのまま出られていたら太刀打ち出来ないと思うし。でも自分では、40歳過ぎてここまで来れたので、結果的によかったと思いますね(笑)」

2015スーパーFJ 富士シリーズ第5戦

10月31日(土) 予選 11月1日(日) 決勝
富士スピードウェイ 1LAP=4.563km 出走:15台

10月31日(土) 9時35分予選スタート
天候:曇り コース:ドライ 気温:15℃ 湿度:48% 路温:13℃
シリーズランキングトップの深村選手は3周目にコカ・コーラコーナーでスピンしコースオフ、タイヤを汚してしまう。これにより予選の作戦が崩れ、単独走行が続きスリップストリームを使えないためタイムが伸びない。また、終始車にジャダが発生してしまいペース自体が上がらず5番手にとどまった。
ポールポジションは大湯選手が獲得、2番手に山田選手が続いた。逆転でのシリーズチャンピオン獲得には優勝が絶対条件となる小松選手は3番グリッドから決勝を迎える。

11月1日(日) 9時49分決勝スタート
天候:晴れ コース:ドライ 気温:13℃ 湿度:52% 路温:15℃
他選手に関係なく10位以内でフィニッシュすればシリーズチャンピオンが決まる深村選手だったが、スタートで10番手の選手がフライングしそのまま加速、1コーナー進入で7番手スタートの選手に追突すると、その後、5番手にいた深村選手に追突し深村選手はマシンが若干浮くほど飛び上がりランオフエリアに弾き出されてしまう。その後、コースに復帰し自力でピットに戻ったものの、マシンリヤに深刻なダメージを負いレース続行は不可能となりリタイヤを喫した。そのため、シリーズチャンピオン獲得には、シリーズランキング2位の小松圭佑選手が2位以下でチェッカーを受ける必要があり、後はレースを見守るしかなかったが、小松選手が3位でフィニッシュしたため見事シリーズチャンピオンを獲得。チームとしては参戦した東北シリーズ、富士シリーズいずれもシリーズチャンピオンを獲ることとなった。
レースは2番手スタートの山田選手が逆転で今季初優勝。ポールの大湯選手が2位でチェッカーを受け、小松選手は3位でフィニッシュし、シリーズランキング2位が確定した。
草野選手はスタート直後の深村選手を含むクラッシュの混乱を避けるために1コーナーで外まで飛び出したため、一気に13番手にポジションダウン。その後は1台ずつ仕留めていき6台をオーバーテイク。入賞を目指し懸命の走りを見せるが、序盤の後退が大きく響き、7位でフィニッシュした。
横江選手はバトルを展開しながら11位でチェッカー。志垣選手は無事に初レースを完走し13位となった。