2017 岡山チャレンジカップ S-FJ シリーズ第 4 戦 レースレポート

二日間に渡って開催されていた岡山チャレンジカップ・サマーフェスティバル。 日曜日は第 4 戦 決勝のみが行われ、朝は比較的どのピットも穏やかな雰囲気に包まれてい た。ただこの日も気温が高く、厳しい条件の中でレースが行われることとなった。

第 4 戦のグリッドは、前日行われた予選のセカンドタイムが採用される。 ここでも#2 岡本大地がポールポジションを獲得し、2 番手に#57 吉田宣弘、3 番手に#60 山 内飛侑と、ここまでは第 3 戦と同じポジションで、4 番手 #61 大島和也、5 番手 #43 鈴木 智之、6 番手 #荒川麟、7 番手 #44 前川涼輔、8 番手 #58 村松日向子と、第 3 戦とは若干 オーダーが変わっている。

10 時 30 分と、いつもより早い時間に第 4 戦決勝が行われた。 岡本はここでもスタートを決めホールショットを奪い 2 コーナーへと後続のマシンを引っ 張っていく形は昨日の第 3 戦と同じ。 一方、中盤では順位に動きがあり、スタートに定評のある 9 番手の#51 LION MAR-Z が 2 コーナー手前までに、村松と前川をパスし、一気に 7 番手にジャンプアップに成功。

3 番手の山内は前戦同様、オープニングラップのアトウッドで 2 番手の吉田に激しい攻撃を 仕掛けていくが、吉田も意地の鉄壁を見せ、両者一歩も譲らず。そのすぐ後ろには大島と 鈴木が間髪入れずに追随している形となった。 そしてバックストレートでは、吉田、山内、大島の三つ巴の戦いに。 3 台が並んだままリボルバーコーナーへと流れ込み、ここで大島がアウトに弾き出されてし まう。しかし大島はすぐさまリカバリーし後続の鈴木に抜かれるも、最小限のタイムロス でコースに復帰する。 この三つ巴の戦いを制したのは山内で 2 番手を奪取し、すぐさまトップの岡本を追いかけ る。しかし激しい 2 番手争いでの代償は大きく、トップ岡本と 1 周目にして 2 秒ほどの開 きが出てしまい、バトルにもつれ込ませるには困難な状況に。

序盤、4 番手に上がった鈴木と 5 番手に落ちた大島の 4 番手争が激化。そのすぐ後ろを荒川 が様子を伺いながら追随していう格好となった。

そして 7 番手争いも見応えのある展開になる。 4 周目、LION MAR-Z、村松、前川、前田、太田の 5 台が数珠つなぎ状態に。 LION MAR-Z と村松が抜きつ抜かれつの戦いに前川も参戦し、バックストレートで LION MAR-Z のスリップに入った村松。そしてその村松のスリップに前川もすかさず入る。

そしてヘアピンコーナーでスリーワイドの展開に。 この 3 台での 7 番手争いは、インを突いた前川に軍配が上がった。 一方の村松は激しいバトルの後に隙ができたのか、ダブルヘアピンで前田にオーバーテイ クを許し 10 番手にまで落ちてしまう。

序盤から大島は隙あらばコーナーで並びかけ鈴木に揺さぶりを仕掛けるが、鈴木も冷静に 大島をいなしながらポジションを守るも 6 周目で大島に 4 番手を奪われてしまう。 しかし、すぐさま後ろで様子を伺っていた荒川も鈴木に襲いかかり、5 番手に落ちた鈴木は 息つく暇もなくバトルに巻き込まれてしまう。そして 7 周目ヘアピンコーナーで荒川が鈴 木を捉えオーバーテイクし 5 番手を奪取に成功。 6 番手に落ちた鈴木、抜かれはしたものの荒川の後ろに喰らいつき、緊迫した接近戦はまだ 続きそうな予感が漂った。だが 11 周目のヘアピンコーナーで荒川が痛恨のスピン。最後尾 まで順位を落とし、荒川と鈴木の戦いは思わぬ形でこの戦いに終止符が打たれることとな った。

10 周目に突入すると 3 番手の吉田にぴったりと大島が喰いつき、ここからファイナルラッ プ、そしてチェッカーを受けるその瞬間まで両者の激しい攻防戦が展開かれたが、吉田に 軍配があがり 3 位を獲得。一方の大島は今季初めて表彰台を逃してしまう。

激しい戦いが後方で展開されていることも露知らず、トップを快走する岡本がそのままト ップチェッカーを受け、見事 4 戦連続ポールトゥウインを飾った。

2 位でチェッカーを受けた山内は、「バトルに持ち込めれば勝つ自信があったのですが、バ トルさせてもらえないくらい岡本選手と大きな差がありました。」と後のインタビューで語 っているようにトップ岡本との差 7 秒を埋めれず悔しい岡山デビュー2 連戦となった。

2017 岡山チャレンジカップ S-FJ シリーズ第 3 戦 レースレポート

4 月の第 2 戦から約 4 か月ぶりに開催された岡山チャレンジカップ第 4 戦。 (岡山チャレンジカップ第 3 戦では S-FJ シリーズは開催されず) 今回はサマーフェスティバルと銘打たれいることもあり、多くの遠征組も参戦しシリーズ 第 3 戦・第 4 戦と、二日間に渡って開催された。 参加台数は当初 16 台だったものの、金曜日の練習走行でのクラッシュに伴い 1 台が辞退し 15 台となった。

まず土曜日に予選と S-FJ シリーズ第 3 戦が行われ、日曜日に第 4 戦が行われる。 スターティンググリッドの順番は、予選でのベストタイムで好成績を収めた順に第 3 戦の グリッドが決められ、セカンドタイムが第 4 戦のグリッドに採用される。

予選が始まったのは 10 時 5 分。 晴れ渡る青空の中、エキゾーストサウンドを轟かせながらすべてのマシンがコースへと流 れていく。 ここで 1 分 39 秒 428 をマークしポールポジションを獲得したのは、2 連勝中の#2 岡本大 地。15 台中、唯一の 39 秒台を叩き出し強さを見せつけた。 フロントローを獲得した#57 吉田宣弘は 1 分 40 秒 058。 そして 1 分 40 秒 121 をマークし 3 番グリッドを獲得したのは、今季鈴鹿シリーズ第 3 戦で 岡本と最後まで激しいバトルを繰り広げた#60 山内飛侑。 鈴鹿シリーズ第 2 戦、強豪を抑え制し優勝した#43 鈴木智之が 1 分 40 秒 302 で 4 番手につ けた。 5 番手はシリーズランキング 2 位の#61 大島和也。6 番手に#44 前川涼輔。7 番手は#34 荒 川鱗。8 番手に#58 村松向日子と、8 番手までが 40 秒台と、決勝では激しい戦いが起こる のではと予想された。

第 3 戦の決勝の決勝が行われたのは 14 時。じりじりとした暑さがサーキットを包みこむ。 スタートを決めホールショットを奪ったのはポールの岡本大地。 その岡本の後方を、吉田宣弘、山内飛侑、鈴木智之、大島和也、前川涼輔と、大きな変動 なく 2 コーナーへと流れ込んでいく。 しかしオープニングラップのうちに順位に動きが見られた。 3 番手の山内が、ヘアピンコーナーでインをつき吉田から 2 番手を奪取。そして 7 番手スタ ートだった荒川麟が、前川をオーバーテイクし 6 番手に浮上。

2 周目、激しい 4 番手争いの攻防戦を繰り広げていた鈴木と大島であったが、鈴木のマシン がリボルバーコーナー立ち上がりでアウトに膨らみ、マシン右側が縁石の外へ。激しい砂 埃を上げてながらコースに戻るも、その隙を突いて大島と荒川に抜かれてしまう。そして、 その影響で右リアの足回りにダメージを負い、鈴木はその周のうちにピットへと戻り、惜 しくもリタイアとなった。

思わぬ形で 4 番手を手にした大島はペースを上げ、その周に 1 分 40 秒台の走りを見せ、3 番手の吉田に襲いかかる。 そして 5 周目のヘアピンコーナーで、吉田はまたもや大島にインを突かれ 3 番手を奪われ てしまった。

2 番手の山内は必死に岡本を追うも届かず。トップの岡本は順当にラップを刻んでいき、2 番手の山内に 6 秒の差を付け、第 3 戦ポールトゥ ウインを飾った。