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2016オートポリスゴールドカップS-FJシリーズ第3戦

2日間に渡って開催されているオートポリスゴールドカップ。第2戦の参加台数が13台だったのに対し、翌日の第3戦は16台と増える形となった。その為、通常土曜の第2戦で行われた予選のセカンドタイムでグリッドが決まるのだが、今回は第3戦も当日に予選が行わる形となった。

第2戦とは裏腹に、昨夜より天気が崩れ、雨が降りしきる中9時10分より予選が始まる。しかしウェットながら小雨ということもあり、路面状態は大きな水しぶき上がる程でもなかった。

コース上には震災の影響でアスファルトを張り替えられたばかりで、ドライの状態でもグリップしにくいセクションがあるのだが、ウェット状態では果たしてどのくらいグリップするのか、選手たちの心配はそこに注がれた。

そんな中、前日優勝を飾った#57吉田宣弘が、この路面状況の中2分6秒489と唯一6秒台をマークし第2戦に続き、ポールポジションを獲得。

第2戦で3位だった#56川地欽也が2分7秒467でセカンドローからのスタートになった。3番手には第2戦2位の#28吉元陵が2分7秒813をマーク。4番手以降の順位は次の通り。#23宮本健一#21HIROSHI#11Fukujirou#6DONLUCIANO#81妹尾俊郎#9中島功#14TERUO#61山浦資智#7北村秀夫#83岡井貴経#88絹原寛士#12遠藤滋#13谷村将貴

雨がそのまま降り続くと予想されたが、予選終了後から徐々に雨脚は収まり、決勝が始まる13時頃にはコース上もすっかり乾いた状態となった。

12時55分より決勝がスタート。

ブラックアウトした後、ポールの#57吉田宣弘を先頭に全車一斉に1コーナーへと流れ込む。そのまま大きな変動もなく1周目を終えたのだが、2周目の4コーナー付近で2番手の#56川地欽也が痛恨のスピン。すぐ後ろを走行していた#28吉元陵はスピンした川地のマシンを避けきれず接触。コースに復帰できたものの、フロントノーズに大きなダメージを負ってしまう。

その混乱の隙をついて#23宮本健一が2番手に浮上。スローペースだった川地はなんとかピットに戻りコースへの復帰させる為、懸命の作業を行ったがここでリタイアとなってしまった。

2番手を奪取した宮本だったが5周目、ホームストレートで3番手の吉元に捉えられ、順位が入れ替わるも、宮本もこのままで終わらず、必死に吉元に喰らいつく。

そして、6周目再び宮本がオーバーテイクに成功。だがすぐさま吉元が抜き返し激しい2番手争いの攻防戦が続いたが吉元に軍配があがった。一方で、トップの吉田は周毎に2番手との差を2秒以上築き、最終的には22秒345という圧巻の大差でフィニッシュし、ゴールドカップ第2戦、第3戦共に見事ポールトゥウィンで連勝を飾った。

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2016オートポリスゴールドカップS-FJシリーズ第2戦

今年4月に九州を襲った大地震で大きな被害を負ったオートポリス(大分県日田市上津江町)が10月に営業再開となり、震災後初のゴールドカップが開催された。
サーキット内にはまだ危険な為、立ち入り禁止区域があったり、ホームストレートにある観戦スタンドに大きな足場が組みあげられたりと、まだまだ完全な復旧には至っていないことが伺えた。
しかし震災から半年、再開に漕ぎ着けた関係者の皆様のご尽力によりこうしてゴールドカップを開催できたことを喜ばしく思う。

今回、震災後初開催ということもあり、土曜と日曜の2日間に渡り2レースが組まれ、サーキット復活を祝福する為に遠征してくれたチームもいて、大いに盛り上がった2日間となった。

13:00より第2戦の予選がスタート。参加台数13台の中で唯2分台を切り1分59秒118をマークした#57吉田宣弘がポールポジションを獲得。

セカンドローには2分00秒225の#28吉元陵。3番手に昨年のオートポリスシリーズチャンピオンの#56川地欽也。4番手以降の順位は、#23宮本健一#11Fukujirou#21HIROSHI#9中島功#83岡井貴経#61山浦資智#81妹尾俊郎#6DONLUCHIANO#14TERUO#12遠藤滋となっている。

16:05より決勝、10Lapの熱い戦いが始まった。シグナルオールレッドからブラックアウト。全車一斉にスタートし1コーナーを目指す。ホールショットを奪ったのはポールの#57吉田宣弘、そして2番手に#28吉元陵、3番手に#56川地欽也と続いていく。

2周目を終え2番手の吉元がトップの吉田との差を0.5秒縮めるも、3周目に吉田が1分59秒224の好タイムを出し、差が1.3秒に開いてしまい、その後はトップとの差を縮めることには至らなかった。

5周目、第2グループの4番手の#21HIROSHIと5番手の#23宮本健一がテールトゥノーズでの激しい攻防が展開され、ホームストレートで宮本がHIROSIのオーバーテイクに成功し4番手に返り咲いた。

6周目、第2ヘアピンで6番手の#11Fukujirouと7番手の#83岡井貴経の激しいバトルが展開され、岡井がオーバーテイクに成功し6位を奪い取り、前方を走る5番手のHIROSHIに襲い掛かるが、あと一歩及ばず。

一方の7番手に沈んだFukujirouは一時岡井と差を広げられたものの、再び追いつき果敢に仕掛けたが6番手に返り咲くことができず、岡井と0.454秒差でチェッカーを受け7位となった。

トップの吉田はただひとり58秒台を連発し、ファイナルラップではファステストとなる1分58秒400を叩きだし、2位の吉元に8秒815差で、震災後初開催となるゴールドカップS-FJシリーズ第2戦を見事優勝で飾った。

優勝インタビュー#57吉田宣弘

「オートポリスを久しぶりに走ってみて改めていいコースだなと思いました。今回遠征してくれた選手にも来てもらい復興への支援もできればという想いと、ここオートポリスを、みんなでレースをしたい気持ちが強かったので、今回遠征に来られた選手のみなさんも含め、サーキットが再開されたことが本当に嬉しいです。」

リザルト

2016 FIA F1世界選手権シリーズ 日本グランプリレース

今年も「2016 FIA F1世界選手権シリーズ 日本グランプリレース」のサポートレースとして「2016 S-FJドリームカップレース」が10月7~9日鈴鹿サーキット国際レーシングコース(1周・5.807km)で開催されました。今年で4回目となるドリームカップレース、ステップアップを目指す17才から29才までのドライバーが全国から参戦し、激しい戦いを繰り広げました。

予選
昨夜から降り始めた雨は、公式予選の行われる午前10時30分には上がり上空も明るくなってきました。ただ、路面はまだウェッコンディション。予選は乾きつつある路面で行われました。
多くのドライバーはレインタイヤを装着してコースイン。しかし、コースコンディションが変化していく中、続々とピットインをしてドライタイヤに交換をしてコースに復帰していきました。
目まぐるしくコースコンディションが変わる中、ポールポジションを獲得したのは角田裕毅選手、2位は鶴賀義幸選手、3位は山内飛侑選手と続きます。

決勝
決勝は午前10時より8周で行われました。朝方まで降った雨は何とか上がりましたが、路面はウェットコンディション。全車ウェットタイヤを履いてレースに臨みます。
スタートはポールポジションから抜群のスタートを決めた角田選手がトップで1コーナーへ。予選2位の鶴賀選手はストールして後方に沈みます。予選5位の浦田裕喜選手が素晴らしいスタートを決めアウトから一気に2位に浮上。3位は山内選手が付け、4位八巻渉選手、5位上村昌史選手、6位大原佳祐選手と続きます。トップに立った角田選手は1周目に2位を1秒以上引き離しコントロールラインを通過。その後も2位の浦田選手を徐々に引き離し独走態勢を築きます。2位の浦田選手も安定した走りでポジションをキープして周回を重ねます。その後もトップ2に変化はなく、そのままの順位でチェッカーを受けました。
3位は予選9位から素晴らしい追い上げを見せた津本匠選手が入りました。
4位には上村選手、5位には山内選手、6位には大原選手が入りました。

今年も昨年の阪口晴南選手に続き16歳が表彰台の頂点に立ちました。

2016 岡山チャレンジカップ スーパーFJ 岡山シリーズ第6戦

いよいよスーパーFJ岡山シリーズ最終戦を迎えた岡山国際サーキット。
最終戦はS-FJ7台、FJ16002台がエントリーしている。
前回の第5戦、#2兒嶋弘訓が2016年岡山シリーズチャンピオンを獲得はしたものの、第3戦以降優勝から遠のいていることもあり、最終戦を優勝で締めくくりたいところだろう。しかし、第3戦で優勝した#58津本匠と、第4戦で兒嶋を抑えて2位を獲得した#59大原佳祐が参戦していることで、混戦が大いに予想させる最終戦となった。
8時25分より予選開始。路面は若干ウエットではあったが、S-FJ予選前に走っていたカートがスリックタイヤで通常タイムを刻んでいたこともあり、どのチームもスリックタイヤで予選に臨む。
そして大原が6周目に1分39秒227を叩きだし見事ポールを獲得。
兒嶋は1分39秒512でフロントロウに。3位1分39秒655で津本が獲得。トップから3位までが0.428秒差という僅差に。
4位には今期第2戦で2位を獲得している#48加納亨介、5位には野田レーシングアカデミーより初参戦の#9太田格之進、6位に#7バイエルン松尾、7位#6サンタガータ上岡、8位#60貫戸幸星(FJ1600)、9位#5小野拓哉(FJ1600)となった。
そして決勝が始まる頃には雲の隙間から太陽が現われ、蒸し暑さがサーキット全体を覆う。11時20分決勝。ここでフォーメーションラップ中にハプニングが起きた。
兒嶋が最終コーナーでタイヤを温めようとホイルスピンをさせた瞬間、右リアのドライブシャフトを折ってしまい、このマシントラブルによりリタイアとなってしまう。
チャンピオン不在のままシグナルブラックアウト。
ここで「スタート練習していた成果が出ました」とポールの大原が好スタートを決める。一方の3番グリッドの津本「スタートでホイルスピンさせてしまいました…」と大きく出遅れ、後続の加納と太田に抜かれてしまう。しかし3位に浮上した太田は、スタートで規則違反がありドライブスルーペナルティーを受け一気に後退してしまう。
加納も津本の猛攻に成す術なく2位を奪われてしまう。
2位を奪い返し視界が開けた津本であったが、時はでに遅く、大原とのギャップ差を埋めるにはかなり厳しい状況となっていた。
一方の大原はスタートから独走状態となっても一切手を緩めることなく全開アタックを続けファステストラップも獲得し2位の津本に10.411の差を付け最終戦を見事ポールトゥウィンで飾った。
なおFJ1600は貫戸が優勝しシリーズチャンピオンを獲得している。
順位は以下の通り。
優勝 #59 大原佳祐/2位 #58 津本匠/3位 #48 加納亨介/4位 #7 バイエルン松尾 /5位 #9 太田格之進/6位 #6 サンタガータ上岡/7位 #60 貫戸幸星(FJ1600 クラス優勝) /8位 #5 小野拓哉/DNS #2 兒嶋弘訓

2016 鈴鹿クラブマンレース Round.4

●シリーズ名称: 2016 鈴鹿クラブマンレース Round4
●主催 :オムニバスカークラブオブカンサイ(OCCK)・
鈴鹿モータースポーツクラブ(SMSC)
●協力 :ARC・AASC・ARCN・チーム淀・KRHC
●会場 : 鈴鹿サーキット 国際レーシング西コース(3.475km)
●参加台数 : 16台
●天候 : 雨
●路面 : ウエット

9月18日、鈴鹿サーキット西コースで「2016 鈴鹿クラブマンレース Round4」が開催されました。台風16号の影響で非常に不安定で、激しく降ったと思えが止み、再び降り出だす何とも悩ましい天候です。

予選は15分間、小雨が降る中で行われました。スリックタイヤ装着が12台、レインタイヤ装着が4台でコースインしました。コースは周回を重ねる度にどんどん乾いていき、目まぐるしく順位が変わります。そんな中でNo.34浦田選手が今季2度目のポールポジションを獲得しました。2番グリッドはNo.7大井選手、3番手にNo.58津本選手が続きます。

レースはポールポジションから好スタートを決めた浦田選手がトップで130Rへ進入、2番手に大井選手が続きます。レース序盤、浦田選手と大井選手がトップ争いを繰り広げます。その後方ではスタートで出遅れた津本選手が順位を上げトップ争いに迫ります。レース中盤、大井選手が130Rで浦田選手をオーバーテイクすると徐々に2位以下を引き離します。レース後半には2位争いが激しくなり浦田選手と津本選手がショートカットで接触、津本選手が車にダメージを負ってしまいます。危なげない走りで大井選手が2勝目を飾り、2位は浦田選手、ファイナルラップで津本選手を交わしたNo.22大石選手が3位に入りました。
4戦を終え大井選手と浦田選手が共に2勝2位の同ポイントで後半戦に挑みます。
チャンピオン争いから目が離せません。

2016年 岡山チャレンジカップ 第5戦

 

岡山チャレンジカップ 第5戦スーパーFJレポート (3,703m) ドライ

前日の第4戦の予選で、セカンドタイムが良かった選手からグリッドが決まる第5戦。ポールはシリーズランキングトップの #2兒島弘訓、前日の覇者・#61角田裕毅がフロントロウから兒島を追う。続いて#59大原佳祐、#58津本匠、#9岩井正典と並んだ。

決勝は11時4分と、通常より少し早めの時間に始まった。第4戦と同じく全18台の戦いである。好スタートでホールショットを奪ったポールの兒島だが、角田があっという間に兒島を交わしトップに躍り出た。オープニングは角田、兒島、大原、津本、岩井の順で帰ってくる。周回ごとに角田は少しずつ後続を離していき、2位争いが兒島 VS 大原というまさかの展開、昨日と全く同じ状況となった。幻でも見ているような中、激しい接近戦が再現される。兒島と大原の差はやはり1秒以内、当然ながら注目は両者に注がれた。
レースが動いたのは9周目。裏ストレートのヘアピンで、大原のブレーキングが若干遅れ接触、ハーフスピンを喫し大原は復帰するも6位と後退してしまう。これにより3位の浮上したのは岩井、だが背後には昨年のチームメイト #44前川涼輔が忍び寄っており、1秒以内の争いとなっていた。そして10周目、前川が岩井をとらえ3位に浮上する。岩井もすぐ後ろ、前川のミラーに写る距離を走行していたが、最終的に角田、兒島、前川の順で表彰台となった。角田は四輪デビュー2連覇を果たし、見事なパフォーマンスを披露、周囲を驚かせた。FJ1600は #60貫戸幸星に軍配が上がった。なお、2位の兒島は最終戦を待たずに、2016年岡山S-FJシリーズチャンピオンを獲得している。
【 優勝 】#61 角田裕毅
「スタートして兒島選手を2コーナーでとらえることが出来ました。トップに立ってからは、集中力とかメンタル的なことを試すというか、そういうことに挑戦できたかな、と思います。コンディションは昨日と変わらず悪くなかったです。」

【 2位 】#2 兒島弘訓
「スタートは少しミスって、徐々に角田選手に並ばれました。その後のペースがなかなか伸びなくて。昨日の後半でタイヤが垂れてしまったんで、走り方を変えたのですが自分の中で消化できず。そう考えているとまた大原君が近づいてきて。昨日の教訓でインは絶対に開けない! と思っていました。夏の路面を手探り中です。まだまだ伸びしろはあると思っています。シリーズチャンピオンを獲得できましたが、勝ちたかったですね…。」

【 3位 】#44 前川涼輔
「チームがいい方向にセッティングを出してくれたお陰です。岩井くんと接近戦になりまして。自分のペースは負けてないと思っていたので自己ベストを出しながら走れ、結果的に表彰台に立てたのでよかったです。フロントがきつかったけど、何とか最後まで頑張りました。」

2016年 岡山チャレンジカップ 第4戦

岡山チャレンジカップ 第4戦スーパーFJレポート (3,703m)  12L ドライ
2016年7月30日(土)

早くも岡山S-FJシリーズは、第4戦を迎えた。今回は二日間にわたっての開催であり、翌日が第5戦と続けての勝負である。真夏の空は青く暑く、それがレースでの影響を与える課題にもなった。9時20分より始まった予選は #2兒島弘訓、#58津本匠、#59大原佳祐、#61角田裕毅、この4名の激しい入れ替わりとなった。やがてチェッカーが振られ、いきなりタイムを更新したのが大原。見事ポールを獲得し、フロントロウに角田、続いて兒島。第3戦の覇者・津本が4番手グリッドとなった。

グリッドには2台のFJ1600を含む全18台が集結。14時8分、決勝の火蓋が切られた。
ポールの大原はホイールスピンで出遅れ、角田が1コーナーを周っていく。続いて兒島が続き、大原がそれを追う展開となった。背後には津本も迫りくるが、前者には一歩追いつけず。序盤より兒島と大原の接近戦が始まり、その差は1秒以内。両者の争いは終盤まで続き、一触即発・ワンミスが命取りという瞬きすら出来ないほどのドッグファイトと化していた。ファイナルラップ、ここで大原が「兒島君のリアがきつそうだったので、ラストアタックでスリップを使ってオーバーテイクしました」と2位に浮上。予選、決勝とファイナルに強い大原が勝負をかけ、周囲を沸かせた。2位争いの両者の隙に、トップの角田は徐々に差をつけ5.74秒のリードで嬉しい初優勝。角田は高校1年生で、これが四輪デビュー戦。2000年5月生まれの16歳『21世紀』生まれが活躍する時代を証明した。FJ1600は #60貫戸幸星が #5小野拓哉を抑え優勝している。
【 優勝 】 #61 角田裕毅
「まだ岡山は4回ほどしか走ってないんですけど、優勝できてよかったです。F1の前座レースに参戦予定なので、最終戦の予定は今のところありません。序盤は、路面的に良くないので様子を見ながらの走行でした。後半にかけ調子が掴めてきたので、ラップを上げました。マシンはバッチリで全くの無問題です!」※4歳から始めたカート。全日本戦に同時参戦中。

【 2位 】#59 大原佳祐
「予選ではマシンの調子もよくなってきたけど、自分の中ではもっとタイムアップしたかったなと。スタートはホイールスピン(汗)単純ミスです、焦りました。一度精神を立て直して。ほぼ同ラップの兒島くんに、もう少し早く積極的にいけばよかったんですが…。ラストチャンス、なんとかオーバーテイクすることが出来ました。明日はなんとか気持ち切り替えていきたいです。」

【 3位 】#2 兒島弘訓
「予選は最終ラップでまとめてれば、ポールが獲れていたと思います。でもシフトロックしちゃって…それが惜しかったです。決勝は路面温度が高かったですね。序盤、2〜3周はよかったけど、4周目からリアが滑り出して。シフトミスもあり、大原君との接近戦が始まったと同時にトップに離されていくのが分かりました。反省点は多かったけど勉強になりました。明日はポールからなんで、勝ってシリーズチャンピオンを獲りたいですね。」

2016 鈴鹿クラブマンレース Round3

●シリーズ名称:2016鈴鹿クラブマンレースRound3●主催:オートスポーツクラブアツタ(AASC)・鈴鹿モータースポーツクラブ(SMSC)●協力:ARC・ARCN・チーム淀・OCCK・KRHC●会場:鈴鹿サーキット国際レーシング東コース(2.243km)●参加台数:10台●天候:晴れ●路面:ドライ

7月3日、鈴鹿サーキット東コースで「2016 鈴鹿クラブマンレース Round.3」が開催されました。今回のエントリーは10台と少し寂しいエントリー台数です。

予選は15分間、ドライコンディションの中で行われました。
見事ポールポジションは開幕戦のウィナー⑦大井選手が獲得、2番グリッドは前回のウィナー㉞浦田選手、3番手にフォーミュラエンジョイからステップアップをした㊸鈴木選手と続きました。

レースは2番手から好スタートを決めた浦田選手がトップに立ちます。
浦田選手を先頭に、大石選手、鈴木選手の順でオープニングラップを終えます。その後、浦田選手が安定した速さを見せ2番手以降を徐々に引き離していきます。トップ浦田選手、2位大井選手、3位鈴木選手のトップ3の差は徐々にひらいていき単独走行で周回を重ねます。浦田選手がそのまま逃げ切り今季2勝目を挙げました。2位には大井選手、3位は昨年フォーミュラエンジョイで圧倒的な速さを見せた鈴木選手がデビュー2戦目で入りました。
全6戦で行われる鈴鹿クラブマンシリーズは浦田選手が2勝、大井選手が1勝で前半戦を終えまた。

2016年岡山チャレンジカップ第3戦

GTアジアレースとの併催で行われた岡山チャレンジカップ第3戦。
参加台数はS-FJが6台、FJ1600が2台の合計8台と少し寂しい台数となったが、今回の注目は第1戦・第2戦と沈黙を守ってきた昨年シリーズチャンピオンのルーニースポーツが第3戦でついに参戦。
ドライバーはS-FJデビューの#58津本匠選手。(二十歳)

8時55分より始まった予選。コースコンディションはドライ。
ポールを獲得したのは1分38秒761をマークした津本匠。
そしてマシンのカラーリングを一身し、現在シリーズ2連勝中の#2兒島弘訓は1分38秒848でフロントロウからのスタート。
津本と兒島のタイム差は、なんと0.087秒という僅差。
3番手は#51福田詩久、#4小川陽三、#6サンダガータ上岡、#7バイエルン松尾、#16近江勤、#5小野拓哉と続いた。

『S-FJ初レースでポール取れました。ギリギリですけど…。』と苦笑いを浮かべながら語る津本に対し、『土曜日は良いタイムが出ていたんですが、予選では路面コンディションが結構変わっていて。
それに人間が対応できていれば良かったんですけど…後ろから津本選手が来てるのがミラー越しに視界に入ってしまって、精神的に焦ってしまいアジャストが遅れてしまってタイムが出る前に予選が終わってしまいました…』
と、悔しさを滲ませる兒島。

決勝は15時よりスタートだった。しかしコースイン直前にに突如豪雨に見舞われディレイを余儀なくされる。
大粒の雨が降りだすと同時にどのチームも一斉にレイン用のタイヤに交換するべく、ピット内は慌しい雰囲気に包まれた。

コースイン予定時刻になっても雨はやむ気配がなく、オフィシャルからコースイン予定時刻の変更を告げられた。
15時15分、雨はやみサーキットは青空に包まれ暑さが戻ってきたものの、コース上には至るところで雨水が川のように流れている様子で、サーキット側よりまだコースの十分な安全が確保できないとし、ここで再度10分のディレイが告げられる。

それから幾度となくディレイが告げられ、最終的にコースインできたのは16時06分。当初予定の周回数だった12周が10周に減算になった。
コースインが大幅に遅れたことにより、コースの一部では路面が乾き始めている可能性を考慮し、ドライタイヤをグリッドまで運ぶチームも見受けられた。
そしてコースインした続々とマシンがグリッドへとなだれ込む。ドライバーからコースの路面コンディションを聞きだしタイヤを替えるかどうか判断するチームクルー達。
しかしドライタイヤに変更するチームはどこにもいなかった。

16時24分決勝。レッドシグナルからブラックアウトと同時にポールの津本、兒島共にスタートを決め、そのまま津本選手がホールショットで1コーナーを駆け抜ける。
6番手のバイエルン松尾はロケットスタートで、1コーナー手前で2台をかわし見事4番手にジャンプアップに成功。
2番手の兒島は前を走る津本にピッタリと喰いつき果敢に仕掛けるものの、津本の固いガードをこじ開けれず突破口を見い出せないまま周回数だけが重り、そのまま津本がトップチェッカーを受け見事初参戦・初優勝を飾った。
2位でチェッカーを受けた兒島、1分46秒587でファステストを取りはしたものの、トップの津本との差0.538秒を埋めれず、涙をのむ結果となった。
一方で、3番手の福田にバイエルン松尾が猛チャージを仕掛けオーバーテイクで3番手奪取に成功し、シリーズ2度目の表彰台3位を獲得した。

FJ1600では近江選手が優勝を獲得している。

S-FJ優勝 津本匠選手
「決勝では、まずまずスタートを決めれてよかったかなと。やっぱり兒島選手のプレッシャーは凄かったです。低速コーナーは明らかに僕の方が遅くて、高速コーナーでちょっとだけ離せる展開が続いたんですけど、途中からミラーで(兒島選手が)どこ通ってるのか確認しながら走り、最後の2周はだいぶマシになって少し離すことができましたね。」

2位 兒島弘訓選手
「僕の勝負弱さが出たレースだったと思います。低速コーナーでは僕の方が速かったんですが、前半と中盤に何度かチャンスがあったにも関わらずインに入れなかったっていうのはだいぶ反省しないといけないと思います。次の第4戦・第5戦はぶっちぎりで勝てるように、自分の弱いところをもう一度見つめなおそうと思います。それと58号車(去年のチャンピオンマシン)を無意識の内にどっかで意識している自分がいるので、それを克服しないといけないですね。」

3位 バイエルン松尾選手
「ウェットはめっちゃ自信あるんでね。それに最初の方でトップ2台とは少し差を詰めてきてたから、これいけるんじゃないかなって思ってたら…路面がちょっと乾き始めたんで全然無理だったけれど(笑)。決勝スタートが (雨で) どんどん延びちゃって、もっとウェットだったらね…でも雨乞いの踊りが効いたんちゃうかな(笑)」

FJ1600優勝 近江勤選手
「3年前くらいに2〜3回レースに出てたんですけど、それっきりで…その時も毎回2位でして、不完全というかやっぱり悔しいという思いが強かったです。だから今回、表彰台の真ん中に立てたのがメチャクチャ嬉しかった。やっぱりレースはやめられないですね(笑)」

岡山チャレンジカップ 第2戦

TOYOTA GAZOO Racing Vitzと86/BRZ、そしてJAF-F4のレースが併催され、大いに賑わいを見せた岡山チャレンジカップ第2戦。
今回はS-FJが12台、FJ1600が2台の合計14台が参戦している。

快晴ではあるものの、前日の夕方から夜半にかけて降り続いた雨の影響で路面はハーフウエットコンディションの中で予選が行われた。86/BRZレースの影響で、タイヤの食い付きが悪い路面に練習走行から不安を抱えていた#2兒島弘訓が1分40秒131のトップタイムを叩きだしポールを獲得。

そして昨年に続き、野田レーシングアカデミーからスポット参戦の#9岩井正典が、兒島とコンマ5秒差の1分40秒632でフロントロウを獲得している。3番グリッドには1分41秒572のタイムで岡山チャレンジカップ初参戦の#48加納亨介がついた。以下順位は#7バイエルン松尾、#81妹尾俊郎、#21HIROSHI OHTA、#51福田詩久、#55村瀬和也、#27阪本一世、#11Fukujirou、#60貫戸幸星、#6サンタガータ上岡、#4小川陽三、#5小野拓哉と続いている。

86/BRZレース終了後、13時20分よりはじまった決勝の路面コンディションはドライ。レッドシグナルからブラックアウト。ポールの兒島が危なげなくスタートを決めたとは逆にフロントロウの岩井がスタートに失敗し大きく出遅れ、加納とバイエルン松尾に抜かれて4位に沈んでしまう。一方、3番手の加納。『スタートは自信あるんですよ』と言っていた通り、見事なスタートを決め兒島に詰め寄るが、あと一歩及ばず。

トップの兒島は序盤から逃げ切り体勢に入った。着実に後続との差を広げていき唯一39秒台のファステストを叩きだしそのままトップチェッカーを受ける。
『86/BRZレースの影響でラバーグリップが合わなくてペースが上がらず、いろいろとラインを変えながら走りました。39秒台前半を狙ってたんですが…今回は路面に対応できてなかったです。』と、全戦ポールトゥウィンを目標に掲げる兒島は終始笑顔を見せることはなかった。

4位に沈んだ岩井は同周回の内にバイエルン松尾をパスし3位へ浮上。2周目には加納もオーバーテイクし2番手に返り咲く。そしてトップを走る兒島を追撃しようよするがスタート時の違反によりドライビングスルーペナルティーを受け、11番手まで落ちてしまう。それでも諦めずに猛アタックの末、6位でチェッカーを受けたが、悔しい涙を流す結果となってしまった。

初参戦の加納は岩井がペナルティーを受けたことで2番手に浮上し、そのままトップと12秒差で2位のチェッカーを受けた。『1位の兒島選手を退屈させてしまった。』と、独特なコメントを残し、見事初参戦で表彰台を獲得した。

バイエルン松尾は岩井に抜き返されはしたが4番手から表彰台を獲得するべく周回数を重ねていた。だが5周目辺りからミッショントラブルによりペースが急激に落ち、一気に後退してしまう。『急に4と5速しか入らなくなってしまって。連続表彰台を狙えていただけにとても残念…』と悔しさを滲ませた。

5番手スタートだった妹尾も『途中でタイヤカスを拾ってしまい、タイヤのグリップが一気になくなって、(後続を)抑えることができなかった…』と、8番手でチェッカーを受けている。

一方で6番手スタートだったOHTAは4位、8番手スタートの村瀬は5位と善戦。阪本も9番手から7位を獲得している。

FJ1600クラスは貫戸が優勝している。